ダルエスサラームのレストランの巻
僕らは、夜ご飯を食べに行くために街をふらついていた。
ダルエスサラームの街はあまり治安が良さそうには見えなかった。
街の小さなお店は鉄格子がしてあり、鉄格子の中にいるおじさんに、あれが欲しいと言って物を買うのである。
ブラブラしているとお腹も減ってきたので、適当なレストランで食事を取る事に……。
ところが、出てきたメニューは僕らが頼んだ物とは全く違う物であった。
ひ弱そうな店員の兄ちゃんに聞くと、頼んだ物は売り切れでお店の判断で違う食事を持って来たのだと言う。
僕らは、仕方無しにその出てきた物を食べるが、後からの精算を聞いてビックリ!
最初に頼んだメニューより値段が明らかに高いじゃないか!?
ひ弱そうな店員に、文句を言ってもたじろぐだけなので、僕らは店長を出せと言うが、ややこしい客はお前が対処しろといった感じで、店長は出て来ない。店員は戸惑うばかりで何もできない様子。
ぷるくんとようちゃんは、最初に頼んだ額のお金だけ置いて出て行こうと言った。
オラは、少し店員のお兄ちゃんが可愛そうに思えたが、日本では考えられない店の対応に腹がたち、外に出る事にした。
しかし、菊ちゃんだけが店に残っている。
菊ちゃんは、「ここは海外なんだ、それが普通なんだよ」と言ってお金を払おうとした。
オラは、店に戻った。
「みんなの事だから、菊ちゃんだけが支払いするのはおかしいやん!」
やっぱり店長が出て来て対応しないのはおかしいと思った。
だから、菊ちゃんと一緒に、直接、店長に話をしに行った。
頑固な店長は、初めはなかなか折れなかったが、結局、お店と僕らが差額分を折半すると言う事でこの問題は解決した。
宿に戻る途中、オラがお金を渡そうとすると、菊ちゃんは要らないと言って、黙って自分の部屋に戻っていった。
一部始終を見ていたマッキーとあけちゃんがオラの部屋に来たので、オラはみんなで支払いしないかと相談したが、あけちゃんはぷる君達に話すとまた揉めるかもしれないから、この事知っている私達だけで支払いしようと言ってきた。
お金は、後からあけちゃんから菊ちゃんに渡してもらう事にした。