ケープ半島一周観光は、普通のツアーで行くと料金が高いので、僕らはグループであることを利用し、乗り合いタクシーに交渉してケープ半島を周ることにした。
ケープ半島一周観光の巻
ケープタウン滞在3日目…….
ぷる君がジェフリーズ・ベイから帰って来た後はみんなで、日帰りでケープ半島一周観光へ出掛けた。
宿のレセプション(応接室)には、多くのツアーの案内パンフレットが、置いてあった。
しかし、僕らは人数が多いぶん、個人でツアーに参加するより、乗り合いタクシーの運転手に交渉する方が、値段が安かったので、乗り合いタクシーのワゴン車で行くことにした。
この日の朝も天気が良く、青空が広がり、清々しい空気が流れていた。
そして僕らを乗せた車は、海沿いの道路をひたすら走り続ける。太陽の光が海に反射してキラキラとまぶしく輝いていた。
まずは、ペンギンのいるボルダーズビーチへ、こんな暖かい国にもペンギンがいるんだぁと思った。
真っ白な砂浜には数百匹のケープペンギンが生息していた。
波打ち際をペチャペチャ歩くペンギンはとても可愛く、手を握り合うカップルペンギンも発見した。
そして喜望峰。
ここは南アフリカ最南端でインド洋と大西洋がぶつかり合うポイントだ。
僕らは300メートル先の展望台へ歩いて行った。
ぷる君とようちゃんは、展望台までの長い階段を我先にと走って行った。
そんなに慌てなくても、時間はたっぷりあるのに……。
展望台に到着すると、そこから見る景色は圧巻だった。
大海原のパノラマが360度。展望台の先には『ケープポイント』と呼ばれている岬があり、その岬の岩に勢いよく波がぶつかっていた。
真っ青の海に白い泡が散らばり、その変色する海の色がとても綺麗だった。
目線を上にやるとどこまでも続いている水平線の上に真っ青な空が果てしなく広がっていた。
こんなに綺麗な海と空を見るのは生まれて初めてだった。
車に戻り、次の目的地に向かう途中、忍者のように素早い動きの奴らが僕らを襲ってきた!
ドーン! 車の屋根に何かが乗ってきた。
「みんな、車の窓を閉めて!」運転手のおじさんが叫んだ。
「キキキキキキ お前達、持っている食い物をよこせ!」
何と、大きなヒヒが車の上に乗ってきた。
どうやらマッキーが食べていたお菓子がお目当ての様だ。
怖え~、あんなでかい奴にまともに襲われたらたまらんなぁ。
その後、僕らは船に乗って、アザラシやオットセイの住むドイカー島へ向かうことにした。
船は一日に何回か往復しているみたいだ。
港で船を待っている時、ふとマッキーの方を見ると全く笑顔が無いことに気づいた。
みんなが楽しんでいる中、ひとり観光を楽しめてないように見える。
あけちゃんも、マッキーの方を見て気になっているみたいだが、どう声をかけていいのか分からない様子。
オラは、マッキーにみんなも予定に間に合うように努力しているんだと話しかけるが、マッキーはこの焦る気持ちはみんなには解らないと言う。
たしかに、もうすぐクリスマスのシーズンなので、宿や移動など、予約を取るのがかなり難しくなっていた。
絶対間に合わすから大丈夫だと言って安心させようとするが、心配性のマッキーは現実の厳しさに困惑するだけであった。
しばらくすると、僕らが乗る船がやってきた。
5~6人の黒人達が、船から降りてきた観光客にジャンベ(太鼓)を叩いてもてなしていた。
そして僕らは、その観光客達と入れ替わりに船に乗り込んだ。
こんなに晴れているのに波は激しかった。
船は上下に揺れ、甲板に出ていた僕らに水しぶきが降りかかって来る。
おかげで、みんなはビチョビチョ。それでもなんか楽しかった。
ドイカー島は、小さな磯の小島で、そこには、たくさんのオットセイやアザラシが生息していた。
さすが、アフリカ!!
こんな近くで見たのははじめてだった。
オットセイやアザラシが群れをなしている姿は、まるで黒い小島のようだった。
夕方僕らはキャンプスベイビーチへ向かった。
ここはライオンズヘッドやテーブルマウンテンがバックにそびえ立ち、ビーチサイドの遊歩道には、お洒落なレストランやカフェも立ち並ぶリゾート感あふれる海水浴場だった。
少し寒かったのだが、あまりにも海が綺麗かったので、男性メンバーは、全員海パンに着替え、一斉に海に飛び込んだ。
「ギャァー冷たい!!」
思った以上に海は冷たかった。
しかし景色は最高だし、動物や自然も一杯、目の保養にはすごくいい国だ!
「南アフリカ、サイコー!!」
まったくもって余裕がなくなっている。
こんな時は、自分の弱さと対面するのもしんどくって
みんなとの温度差もしんどくって
「このテンションで旅を続けるのって……。」と考えたりもする。
初めてみんなで見た万里の長城はすっごく楽しかったけど、
せっかくここまで来てみた喜望峰は、頭の片隅に「なんかスッキリしないなぁ」って影がいて
みんなと一緒も辛いなぁって思ったりもして
結局、看護師として、誰かを助ける仕事をしていたって、
ホントに弱い状態にならないと共感できない自分がいて情けないと思ったり
余裕がなけりゃ、何の力も発揮するどころか、誰かを傷つけても「しかたないじゃん」と、そのときは思ってしまったり
はぁぁ……。って頭の中でため息を何度も何度も吐いている。
けど、ドイカー島ってオットセイだらけの島に船で移動中に、ありえない水しぶきにあって「ギャーギャー」騒いでいたらふっとんでいってしまった。
人はストレスの問題点を解決することで発散する人と、感情で発散する人がいて
私は、パーっとはじけることで発散していたのだと思う。
改めて、この旅は、楽しいことや、しんどい事、泣ける事、たくさんあって、
時には、一人がいいと思ったり、日本に帰りたいと思ったり、
けど、きっとこの旅でしか得られないことは、仲間と一緒に見る景色というより
仲間と一緒に過ごした時間、そして思い出、そのときの自分の考えや感情だと思う。