94.みんなで世界一周計画 イギリス編 搭乗拒否事件三日目の巻

搭乗拒否事件三日目の巻

ようちゃんが、ニューヨークに飛べた理由が、副領事官の交渉のおかげだと安心しきった僕らは、翌朝一番に空港へ向かった。
しかし、僕らの浮き立つ気持ちは、すぐに奈落へ突き落とされることになった。
航空会社の窓口(チエックインカウンター)では、スタッフが初日と全く同じ反応をしめし、Eチケットの事を認めないと言ってきた。
「えー!! なんでそうなるの!?」
僕らは、デューティーマネージャーを呼び出し、副領事官が言っていたことを一生懸命説明するが、聞いてくれない。
これではらちがあかないので、オラは副領事官に連絡をとり、電話で話をしてもらった。
航空会社のマネージャーは副領事官を相手に、まくし立てるように怒鳴りちらしていた。
オラは副領事官に電話を代わった。
さすがの副領事官もこのデューティーマネージャーの態度にかなりご立腹。
「さっきのマネージャーの様子から見て分かるように、全く話にならないですね!! 残念ですが、私にはこれ以上どうする事もできないです。ここの航空会社を選んでしまった事が不運だと思うしかないです。お役に立てなくて申し訳ありません……」
「そうですか、分りました……。色々とありがとうございました」オラは、副領事官に、今まで世話をかけたことへのお礼を言って電話を切った。
僕らは脱力感からその場にしゃがみ込んだ。もうなす術は無い……。
―― あれ!? 僕らの頭の中にはまだ気がかりなことが残っていた……。
何でようちゃんは、ニューヨークに飛べたのだろう??
しばらく頭を冷やした後、僕らはヒースロー空港から航空券を買った代理店に戻り、返金交渉をしにいった。
航空券の表紙はJALの人も副領事官も無くても大丈夫なはずだと言っていたはずだ。
航空券はVISAカードで買ったので、VISAの通訳サービスで僕らの言い分を伝えてもらうように頼んだ。

通訳サービスの女性は、僕らの事情をよく理解してくれ、上手く交渉してくれているみたいだ。
凄い頼りになるなぁ……。

しかし、携帯電話でかけていたため、途中で電話が切れてしまった。
オラはVISAの通訳サービスにもう一度電話すると、今度は若そうな声のおねぇちゃんが対応してくれた。
さっきの女性はと聞くと、休憩に行ったと言う。

はぁ~、また一から説明するのかよ!!
仕方がないので、もう一度事情を説明し、僕らの言い分を上手く説明して、インド人の婆さんにチケットの返金をしてもらうよう頼んだ。

しかし通訳のねぇちゃんは、私達はあくまでも通訳しかできないので、交渉みたいな事はできないですと、キッパリと言った。

「もう、なんでそんな固いのよ!! さっきの女性は僕らの身になって上手く話してくれたで!!」
「いえいえ、それはできないです。決まりですから……」オラはイライラしてきたので、マッキーに電話を代わった。

その間、オラはパソコンに文句の文章を打ち、英語に訳して、代理店のインド人の婆さんに見せつけた。
通訳の人が、インド人の婆さんと話をする。
今度はマッキーと通訳の人とが話をする。

その内容はというと「3人の日本人が、いきなり店に押しかけて来て、特に一人の男性がかなりご立腹の様子で、私達は大変困っております」だってさぁ~。

そんなこと通訳しなくても分かるちゅうねん!!
オラは通訳のおねぇちゃんに聞いた。
「あの~、さっきの女性の方は、まだ帰って来てないのですか?」
「あっ、帰って来ていますよ」
「すいません、じゃぁ代わってください……」

そして一人目の通訳の女性と代わった。
通訳の女性は、引き続きこちらの言い分を上手く説明してくれているみたいだが、相変わらず、チケットの全額返金は不可能なままであった。

結局僕らは、この国で解決するのをあきらめる事にした。
日程的にも厳しいため、別の航空会社で直接カナダに飛ぶ事にした。

だが、マッキーがVISAに問合せしてくれたお陰で、有力な情報をGETすることができた。
VISAの会社がこれを不法な取引だと判断すれば、支払いを止める事ができるのだという事だ。

オラとマッキーは、VISAカードでチケットを買ったため、後で支払いを止めることに成功した。
今回、僕らは無駄に長居するだけで終わってしまったが、この事件を機に、色々学ぶことができた。
海外では通用しない、日本の感覚での常識。

3人寄れば文殊の知恵。
こうした事態はどこに相談すればいいのか、今何ができるかなど色々考える策を学んだ。
諦めずに行動すれば、いつか解決策は見つかるという事も実感できた。

日本大使館や旅行会社、チケットを買った航空会社など何度も往復した。
航空会社のJALなど、ロンドンで働くあらゆる日本人達にも、助けを求めた。
やっぱり日本人は親切だ。困った時には色々と力を貸してくれる。

後で知った話、ここヒースロー空港は最もセキュリティチェックが厳しいそうだ。
しかも僕らは、日本人があまり利用しない航空会社を選択してしまったようだ。

印系と日本系の旅行会社では、トラブルが予想されると判断し、会社同士の取引がされてなかったのだという。

ようちゃんは何故飛べたかというと、どうやら印系の飛行機が遅延して別の航空会社の飛行機に振り分けられたからだと言っていた。
なるほど、運がいい男である。
海外では安いからといって、なんでも飛びついて買うのはあまり良い事ではないんだなぁと考えさせられた出来事であった。

ちなみにこの事件の結末はというと、日本に帰国後、ダイタが航空会社に交渉してくれたおかげで、飛行機代は後に返金されることになったとさ。

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ABOUTこの記事をかいた人

2016年11月~2017年4月までの約半年間、仲間を募って中南米一周してきました。 夏のシーズンは、アウトドアクラブNuts(ラフティングカンパニー)の代表を務めています。オフシーズンはアウトドア系社会人サークルのイベント(ボードツアーなど)行っています。また、ラフティングトレーニングやアウトドアの遊びの研究をするため、海外に出かけたりしています。 旅やアウトドアに興味がある方はぜひお友達になりましょう♪