エクアドル・キトで包丁を持った二人組の強盗に襲われました


今回、中南米を仲間と5ヶ月間の旅をしてきたいざぽんです。
ガラパゴス諸島に行くために立ち寄った、エクアドルのキトで僕の仲間の女子2名が強盗に襲われました。

今後、エクアドルのキトを旅行する方が同じような目にあわないように、場所や状況など詳しく書きたいと思います。

強盗事件の詳細

場所

強盗に遭った場所は、エクアドル キトの旧市街地、パネシージョの丘からの帰り道です。
キトで観光を目的としている旅行者なら必ずといっていいほど訪れる場所です。

世界遺産にも登録されているので、多くの観光客が訪れます。

丘の全体像 photo by ximena

強盗に襲われた場所はこちら

経緯

事件が起こったとき、僕らは仲間6名で旅をしていました。
キトの宿泊場所は旧市街地と新市街地と選択権がありましたが、比較的治安のいい新市街地に宿をとりました。

この日は、自由行動の日と決めていたので、宿でのんびりしたり、好みのカフェに行ってみたりと、思い思いの時間を過ごしました。
女性メンバーのAちゃんとCちゃんは「昼から旧市街に観光に行く」といって2人で出て行きました。

夜9時頃になると宿の玄関前で、Cちゃんと宿の男性スタッフが話をしていました。
宿にいた他のメンバーも、たまたま玄関先に出てきたタイミングでした。

Cちゃんは「ついさっき、ふたりの男の人に襲われて!!Aちゃんがまだ現場に残っているの!!

彼女は慌てた様子。真剣な表情で声が震えていました。
僕らはまだ状況が掴めていなかったので、「落ち着いて話してみて‼︎」といいました。

AちゃんとCちゃんは、お昼過ぎに「旧市街地のパネシージョの丘」に行き、その帰り際に強盗にあったようでした。
その言葉を聞いた仲間の男性Kさんは「そこは必ずといっていいほど強盗が出るところなんだよ!!」と言いました。

状況を聞いていた宿のスタッフがタクシーを呼んでくれ、僕とKさん、宿のスタッフ、Cちゃんの4名で、Aちゃんのまだいる現場まで向かうことにしました。
詳細はタクシーの中で聞くことに。

– – –

パネシージョの丘の上には聖母像があり、市街を一望できる展望地としても有名で、たくさんの観光客が訪れ、お土産屋さんもあり、警察も警備している場所です。
展望所自体は危険な場所ではありませんが、丘の近くには貧困層の住む場所があるのです。

ガイドブックやネットの情報にも頻繁に強盗が出没することは書いていたし、彼女達もそのことは充分解っていました。
強盗が出没するのは展望所から歩いて降りる階段付近。
特に夕方から夜に関しては必ずバスかタクシーを利用しないといけません。

もちろん彼女達もタクシーで展望所に登りました。
展望所ではこの日イベントが行なわれていたようで、いつもよりもまして観光客が多く訪れていました。
彼女達は時を忘れるくらい楽しんで、気づいたら日が暮れていたそう。

帰らなければと思い、止まっていたタクシーに声をかけましたが、どのタクシーも予約されているのか断られてしまいました。
英語が得意なCちゃんが近くにいた警官に一生懸命説明しても、スペイン語しか話せない警官には意味が伝わらず全く相手にされませんでした。

まわりを見渡すと、現地の人達の中には歩いて帰っていく人もいたので「現地の人のすぐ後ろについて歩けば大丈夫だろう」という結論になりました。
ちょうど展望所からの階段を降りていく現地のカップルがいたので、その後ろを歩いて付いていきました。

Cちゃんが前で、Aちゃんがその後ろについて階段を歩いていると、Cちゃんの目の前に突然、2人組の男が現れました。

1人は包丁を掲げながら、Cちゃんのショルダーバックを掴んできました。
とっさにCちゃんはバックを抱えこみ身を交わすと、男の手からバックが抜けて逃げることができました。
後ろにいたAちゃんが「痛い痛い‼︎」と叫んでいいましたが、包丁を突きつけられたCちゃんは怖くて後ろも振り向けず、走ってその場から逃げることしかできませんでした。

Cちゃんは命からがら坂の下まで降り、タクシーで宿まで逃げ帰ったあと、英語の通じる宿のスタッフに助けを求めたということでした。
Cちゃんの腕には、バックを引っ張られてできた傷跡が、生々しく残っていました。

– – –

「Aちゃんの身にもしものことがあったら・・・」
Cちゃんは声を震わせながら言いました。
彼女はAちゃんを1人残し、自分だけ宿へ逃げて来たことをとても悔やんでいました。
僕は「最善の方法だったよ」と慰さめましたが、CちゃんもKさんも最悪のシナリオを想像していました。
Kさんは「あー、なんて事になってしまったんだ‼︎」と頭を抱えていました。

タクシーは10分も経たないうちに、パネシージョの丘の坂の下に到着しました。
坂を見上げるとオレンジ色の街灯が明るく照らし、一見危ない雰囲気は感じませんでした。
しかし現場はもう少し奥の階段付近で、歩いている人はいませんでした。

ふとまわりを見渡すと、バイクを停めて立っている警官を発見したので、僕らはタクシーから降りて警官の方に近寄っていきました。
宿のスタッフに通訳してもらい、警官にAちゃんのことを聞いてもらうと、警官は無線機を取り出し強盗にあった女性がいないかを調べてくれました。

Aちゃんは別の警官に無事保護されていました。
それを聞いた瞬間、CちゃんもKさんもその場で泣き崩れました。
「良かった・・・」

そして、路地の向こうから、警官とAちゃんが現われたのを見たKさんは、急いでAちゃんに近寄りギュッと抱きしめました。
僕もこの時初めてホッとしました。
Aちゃんは、「パスポートもカードも全部盗られちゃった」と照れを隠した様な表情でいいました。
思いの外元気だったので安心しました。

– – –

強盗2人の内の1人、Aちゃんを襲ってきた強盗は包丁を持っていませんでした。
携帯電話と財布の入った(グアテマラの民芸屋さんで買った)ショルダーバッグを、素手で引きちぎられたそう。
その斜めがけにしていたショルダーバッグを引っ張られた時に「痛い痛い」と言っていたようです。

強盗に「他には無いか?」と迫られ、Aちゃんはとっさにお腹を押さえてしまい、腹巻ベルトの存在を教えてしまったようで、腹巻ベルトに入れていたパスポートとクレジットカードも盗られました。

強盗は盗んだ後、直ぐに去っていきました。
全て失ったAちゃんは、まだ近くを歩いていた現地のカップルに「助けて欲しい」と頼みましたが、全然相手にしてくれなかったようです。
坂の下まで降りると警官がいたので、知っているスペイン語の単語を並べて、なんとか自分が強盗にあったことを伝えようとしていたところでした。
お金も携帯電話も無い彼女は、僕らと連絡もとれず、宿にも帰れず、さぞかし心細かっただろうと思います。

被害は、現金、クレジットカード、携帯電話、パスポートでした。

原因と対処方法

気をつけていたのに強盗に遭ってしまったのはなぜ?!
原因と対処方法をまとめてみました。

歩いて坂を下りた
予定では「行きはタクシー」、「帰りもバスかタクシー」のつもりだった。
しかしバスの運行時間を過ぎてしまい、タクシーも捕まらなかったので、歩いて坂を下りることになった。
タクシーは往復で頼もう。
女性だけで行動してしまった
夜はできるだけ女性だけで行動しないようにしよう。
現地の人に付いて歩けば大丈夫だと思った
現地の人より、外国人観光客の方が襲われやすい。また、現地の一般人は助けてくれないケースがほとんど。
布地のバッグ
Aちゃんの場合、千切れやすい布地のショルダーバッグだった。身体から外れにくいバックの場合、小さな女性は引きずり回され怪我をしてしまうことも。
連絡先を覚えていなかった
強盗に全て盗られた後は、お金も連絡手段も失うので、宿泊先の名前と場所は必ず覚えておこう。
書類のコピーをとっておく
Aちゃんは、パスポート、クレジット、エアーチケットのコピーなどを、宿に置いてあるバックパックにしまっていたので、事件後の処理がスムーズだった。

無事、Aちゃんと合流できた後は、ポリスレポートの発行やクレジットカードを止める作業、パスポートの再発行などの後処理が大変でしたが、Aちゃんはその後も仲間と一緒に旅を続けることができました。

ちなみにカードを止める前に、すでに犯人達にリボ払い40回などのローンが組まれていて、カードだけで50~60万円の被害になったようです。

今回の事件は、僕にとっても衝撃的な出来事でした。
被害の保証やパスポート、ビザの発行、旅の資金の調達方法など「事件に巻き込まれた後しなければいけないこと」を今後の記事にまとめていきたいと思います。
現地の治安情報なども伝えていきたいので、ぜひ参考にしていってくださいね!

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!
なにか質問がありましたら、お気軽にメールフォームよりご連絡下さいね。

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ABOUTこの記事をかいた人

2016年11月~2017年4月までの約半年間、仲間を募って中南米一周してきました。 夏のシーズンは、アウトドアクラブNuts(ラフティングカンパニー)の代表を務めています。オフシーズンはアウトドア系社会人サークルのイベント(ボードツアーなど)行っています。また、ラフティングトレーニングやアウトドアの遊びの研究をするため、海外に出かけたりしています。 旅やアウトドアに興味がある方はぜひお友達になりましょう♪